東アフリカで「アルティメット国際大会」?!ど素人の私が感じたその魅力。
さてさて。
初めてのブログ、書いていこうと思います。
今回は「アルティメット」の話をします。
アルティメットとは??
アルティメットとは、フライングディスクいわゆるフリスビー使ったスポーツのことです。
なぜアルティメットの話をするのかというと、アフリカでやるのに魅力的なスポーツであると感じているからです。
タンザニアを飛び交う、From Japan のFrisbee
私の配属先の学校には「アルティメット部」があります。現在、部員はForm1 (中学1.2年生くらいの年代) で、25人所属しています。
日本フライングディスク協会様、クラブジュニア様、大阪体育大学アルティメット部様からディスクの支援を頂き、スタートさせることができました。
本当にありがとうございました!!!
現在、タンザニア国内では協力隊の中でアルティメットを広めようという流れがあります。他州のモロゴロ、ソンゲアでも隊員が配属先等でアルティメットの指導をしています。
ここタンザニアの地では、まだまだアルティメットの認知度は低いです。それでも私がこの目で見た中で、他にもタンザニア人が主導で活動しているチームがモシに2チーム、ムワンザに1チーム、ダルエスサラームに2チームあります。(シニャンガ・ドドマにもあるとか?)
これからもどんどんチームを増やしていきたいです!!
タンザニア、アルティメット界の中心人物
アルティメット部を始動させるにあたってやはりタンザニア人との繋がり、協力が何より大切だと思っていました。Facebookから直接連絡をとり、同志となった友人がいます。それがダルエスサラームで活動してるタンザニア人のMwinyiコーチ。↓
アルティメットが大好きで、いつもタンザニアでのアルティメット普及について考えてるような人。お金がない中で仲間を増やす為、色んな試行錯誤を繰り返した上で、能力の高い大人同士で楽しむだけではなく「子供」に目を向け、アルティメットの普及に取り組んでいます。そのひたむきさに惚れました。
そんな彼に誘われて今回参加したのが「Kilimanjaro International Frisbee Tournament」です。この大会は彼がオーガナイズリーダーとして携わっていました。
"Kilimanjaro International Frisbee Tournament" へ参加
東アフリカのチームが集まるこの国際大会は2019年11月9日と10日の2日間、キリマンジャロ州のモシという街で行われました。13点先取、45分マッチ、そして全試合"ミックス(男女混合)"でした。参加したのは6チーム。1日目は総当たり戦を行い、2日目は準決勝、決勝が行われました。国籍、年齢制限はなく、誰でも参加可能です。
参加チーム
- KAKAMEGA (Kenya)🇰🇪
- KEMRI (Kenya)🇰🇪
- Moshi A (Tanzania)🇹🇿
- Moshi B (Tanzania)🇹🇿
- Kigali Flying Gorilla (Rwanda)🇷🇼
- Smiling Bongos (Tanzania)🇹🇿
各国の国柄がチームにも出ていて、とても面白かったです!中にはアメリカ人やフィンランド人、カナダ人も混ざっていました🇺🇸🇫🇮🇨🇦🇯🇵
アルティメットの魅力
正直、アルティメット大会については見たこともありませんでしたし、初めての経験でした。そんなど素人が感じたアルティメットの魅力を率直にあげようと思います。
- 全試合が "セルフジャッジ"
審判はいません。選手達自身でジャッジします。もちろん、多少議論が続くこともありますが、お互いが納得いくまでその場で話し合われます。真実は1つですので、みんなが正直になれさえすばゲームはスムーズに進みます。
互いに同意すると、ディスクにタッチして再開します。
- 試合後に両チームが1つの円陣を組んで、その試合についてのコメントを出し合う
試合が終わると列になって挨拶を交わすのはもちろん、そのあとに両チームが一緒に円陣を組みます。しかも互い違いに並びます。試合の中で問題があればそれを伝えたり、相手のプレーを讃えたり、次のゲームの健闘を祈り合います。アルティメット界ではこの積み重ねがあったからこそ、今があると感じました。スポーツは戦いではあるが、本当の意味での戦いではない。相手がいてこそプレーが出来る。そういったことを心から感じることのできる時間でした。
試合後の挨拶の様子。この後に各チームの選手が交互になるように円陣を組みます。
- 試合毎に相手チームのSpirit of the gameを評価する
試合毎にスコアシートを使って、各チームが相手チームの評価をします。
このスコアシートに全員で話し合いながら記入していきます。これは相手チームの技術に関することではなく、スポーツマンとしての Spirit に対する評価です。このスコアが優秀だったチームは大会のベストスピリット賞として表彰されます。ほかスポーツの大会だと、フェアプレー賞など、副賞というか、おまけのような存在ですが、ここでは一人ひとりにメダルが授与され、優勝チームが2チームあるような雰囲気でした。それをごく当たり前に行うアルティメットプレーヤー達はほんとに素晴らしいなと思いました。
スピリットスコアのチャンピオン
優勝チーム
この大会に参加した我々の成果
私は今回、生徒を2人連れて参加しました。
(交通費等の関係でチームでの参加は断念)
見学だけでも勉強になるだろうと思っていたのですが、運良く他チームに混ぜてもらいプレーさせて頂きました!!(私まで笑)ここでもアルティメットプレーヤー達の温かさを実感。
Smiling Bongos (Tanzania)
ディスクを持ってる左のチビが私の生徒。
Kigali Flying Gorilla (Rwanda)
左端が2人目の私の生徒。
そしてなんと、写真上のおチビさんが3月にモンバサで開催される大会に参加するメンバーに選ばれました!!!👏👏
その大会が開催されるのは3月で、その頃には私の任期がすでに終わっていて、帯同できないのが本当に残念。。。ですが、彼とっては大きなチャンス!!そして、アルティメット部にとっても大きな影響を与えてくれるでしょう!!そうやって輪が広がって行けば、素晴らしいことです。これからが楽しみですね。
まとめ
先程述べたセルフジャッジという特徴はアルティメットの醍醐味です。このスタンスがあるからこそ、敵味方を問わず選手全員が1つになれるのだと私は思います。タンザニアでたくさんのスポーツの現場に立ち会ってきたつもりですが、こんなにも参加する選手達が1つになって楽しむ姿を見たのは初めてかもしれません。アルティメットプレーヤー達が出す雰囲気はまるで「ファミリー」のようでした。選手自身がゲームをコントロールすることで、自制心や相手への思いやり・リスペクト精神を自然と行えているのではないでしょうか。
さらにアルティメットはノーコンタクトのスポーツなので、男女一緒に、また年齢も関係なく、試合を行えます。アルティメットなら、性別や年齢の壁を越えることができます。これもまた、大きな魅力だと感じました。
アルティメットはアフリカでも着実に行われています。アルティメットを愛するプレーヤーがいます。私もそんな魅力的な彼ら/彼女らの後押しができればと思います。
そして、もしも「何言うてんねん!全然違うぞ!」ということがあれば、是非ご指摘ください!なんせ、アルティメットど素人なもので。笑
Asante sana!!
By Yuka Sakata